社労士実務 労使トラブルへの対応
社会保険労務士の実務において、労使トラブルの迅速な
解決は、腕の見せ所です。
ここでは、労使トラブル解決のポイントを解説します。
社労士実務 労使トラブルへの対応
労使トラブルについて、事業主や担当者から
相談を受けたら、具体的な状況や経緯を5W1Hで
詳しく聞いていきます。
この際、気をつけるべきは、「事実」と「意見」を相手の
ニュアンスに注意をして見分けて、できるだけ「事実」を聞いて
いくことです。
人間、誰しも都合のいいことや言いたいことを口に出す
生き物ですので、ここは全力で「事実」を聞き出そうとする
努力が必要です。
次に、トラブルの当事者である会社側関係者と
労働者本人の「意図」を聞いていきます。
会社側はどうしたかったのか? そしてどうしたいのか?
本人はどうしたかったのか? そしてどうしたいのか?
ただ、本人と話しているわけではないので、
できるだけ決めつけないよういろいろな「想定」をしてみましょう。
次に、当該トラブルの問題点と考えられるリスクを
リストアップしていきます。
その際、民事の問題なのか、法違反の問題なのかを
考えます。
民事なら落とし所を会社側と話し合いながら考え、
労働者と交渉してもらって、結果を待つということに
なろうかと思います。
法違反なら、今後労働基準監督署が関与してくる
可能性を伝えて、是正の方向に持っていきます。
最近では、駆け込むところが増えているので、
法違反があった場合は、
「労使トラブル=行政の関与」
ということを踏まえて対処した方がいい旨会社側に
伝えて、労働者の主張を突っぱねることのリスクを
話すことにより理解してもらえるよう努めます。
あと、大事なのは、「感情」の問題です。
労働者本人の感情を逆なでするような
ことは避けた方がいいので、そのあたり会社側の
担当者に釘を刺しておきましょう。
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